アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダは、サンスクリット語の「アーユス(ayus|生命)」と「ヴェーダ(veda|知識)」が合わさった言葉です。「生命の科学」「いのちの知識」であるアーユルヴェーダは、いのちを多面的・包括的に捉えている、人間が幸せに生きるための教えです。
インドやスリランカでは、医学として発展し、数千年にわたり大切に受け継がれています。
病気を患ってしまっている場合の治療についてはもちろんですが、そもそも病気になりにくい心身をつくること、健康を維持し病気を予防するという予防医学の側面を大切にしています。
アーユルヴェーダの教典には、
『アーユルヴェーダとは、有益な人生と無益な人生、幸福な人生と不幸な人生、人生にとって有益なことと無益なこと、人生の長さ、人生そのものが説かれるもののことをいう。(チャラカ・サンヒター)』
と説かれています。
人間とは、人生とはなにか、幸せな生活とはどういうもので、どうすれば幸せになれるのか、について実践できる方法、心身共に調和のとれた幸せで健やかな生活を過ごす方法について教えてくれています。
私たちは一人で生きている訳ではなく、社会の中で、自然の恩恵をいただきながら生活しています。アーユルヴェーダは、個人も宇宙全体も含む包括的(ホリスティック)な生命の科学です。
アーユルヴェーダの特徴
- 人間は自然とかけ離れた存在ではなく、自然と調和して 生きることがより健やかな状態で大切だと考えます。
- 一人一人が生まれ持った性質・体質を大事に捉えており、 「個」に対するアプローチも体系的に説明されています。 より自分らしく輝くための方法が見つかります。
- 対処療法だけではなく、未病の段階から、 その人「全体」をケアすることができます。
- 予防医学の観点から、毒素排出効果と若返り効果に優れた ケア方法を多く持っています。
アーユルヴェーダの体質理論
アーユルヴェーダでは、身体には「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」の3つの性質のエネルギーが働きかけているとされています。
これらのエネルギーは「ドーシャ」と呼ばれます。「不純なもの」「病素」という意味があります。「ドーシャ」は人間の身体のすべての働きに関わっています。毎日の心身の変化、季節ごとの体調の変化も、「ドーシャ」の働きによるものです。
この3つの「ドーシャ」の構成バランスは、一人一人異なり、その違いが個性です。アーユルヴェーダでは、これらの「ドーシャ」がその人本来のバランスの取れている状態を健康といい、そのバランスが崩れると健康を損なう状態になると考えます。 ドーシャとは?詳しく知りたい方は→ https://ayurveda-ganesha.jp/10063.aspx
自然界を構成する五大元素
アーユルヴェーダでは、自然界は「五大元素(空・風・火・水・地)」を構成され、私たちの身体もまたこれらの五大元素で成り立っていると考えます。
これらの五大元素は、私たちの身体の5つの感覚器官(耳、皮膚、目、舌、鼻)と5つの行為器官(発声、操作、移動、生殖、排泄)を生み出したものとされています。
体質理論である「ドーシャ」は、この五大元素から導き出されたものです。
Vata(ヴァータ)=空・風
Pitta(ピッタ)=火・水
Kapha(カパ)=水・地